
どうも!Houichiです。絵を描いたり、絵を教えています。
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アクリルガッシュは、ツヤなし不透明の絵の具で、ポスターの様な均一にべた塗りした色を塗るのにとても適した絵の具です。
でも使い方次第では様々な描き方や効果を出せたりもするんですね。
それからよく言われるアクリル絵具との違いはあるのか、それが一体何なのか、気になりますよね。。
そこで今回はアクリルガッシュの特徴とアクリル絵の具のとの違い、効果的な使い方を分かりやすく簡単に解説していきたいと思います。
目次
・アクリルガッシュの特徴
・アクリルガッシュとアクリル絵の具の違い
・アクリルガッシュの効果的な使い方
・アクリルガッシュの特徴
アクリルガッシュはチューブから出したままの状態で紙やガラス、プラスチック、レンガ、石など様々な表面の上に描くことができる優れものです。
そして先ほども話した様にアクリルガッシュは不透明で均一な艶なしの滑らかな表面を作ることができるんですんね。
だけど、この性質を巧み扱える様になるには水の分量を正しく理解しないと、意外と失敗したりするんですよ。
僕自身、美術予備校でめちゃめちゃ失敗した経験があるし、美術講師で美大受験を教える様になってからも、いやというほど、学生が失敗してきた様子を見てきました。
なのでこれを読んでくれたあなたにはその様な失敗をできるだけ減らして欲しいので、アクリルのベタ塗りの極意を紹介したいと思います。
さて、アクリルガッシュはチューブから出したままの状態だと紙に乗せた時、絵の具の厚みと筆跡が残ってしまうんですね。そこでこれに水を足して、最も平滑に塗りやすい状態に調整していくわけですが、これがなかなか奥が深く、意外と理想に近づきません。。
これは美術予備校の先生が使っていた言葉ですが「ソース」みたいな状態が一番平らに塗ることができるということでした。僕がうまく塗れた時に感じた柔らかさもまさにこのソースみたいな状態でした。
もう少し解像度を上げるなら、「柔らかめのソース」の状態ですね。これが一番紙の上で平らに塗れる状態なんですね。この状態をぜひ頭の中に入れて、絵の具を調整してみてください。
もう一つは筆の種類ですね。やはり広い面積を平滑に塗る場合は平筆を使いましょう。さらにもう一工夫として、塗りたい形の輪郭付近は、細い面相筆である程度塗り切ってあげると、その内側を平筆で一気に素早く塗ることができるのでお勧めです。
この2種類の筆の組み合わせをぜひ活用して平塗りをマスターしましょう!
・アクリルガッシュとアクリル絵の具の違い
アクリルガッシュとアクリル絵の具の違いは簡単にいうと顔料の多さです。アクリルガッシュの方がアクリル絵具よりも顔料が多く含まれています。そしてこの2種類の絵具にはそれぞれのメリットとデメリットがそれぞれあります。では1つずつ比べ見ましょう。
保存
保存に関しては、アクリル絵の具の方が良いですね。理由としてはアクリル絵の具の方がアクリル樹脂量が多く耐久性が期待されているからです。
そしてアクリル絵の具に関しては、今のところ開発されて70年ほど経っていますが、適切な使い方をした場合は多少の変色以外はほとんど亀裂がない状態が維持できている例が報告されていますね。
それに比べてアクリルガッシュはポスター制作などの目的で作られており、紙の上につや消しで平滑な塗りの魅力を追求した絵具です。いわゆる耐久年数よりも、塗りの質感を追求した絵具なんですね。
なので絵画制作や厚塗りに適さないんですね。またアクリル絵の具を厚塗りした紙を折り曲げた場合、絵の具が割れて取れてしまうことがあります。。
それでも、水彩絵の具やポスターカラー絵の具より耐久性があるので、紙に薄塗りで描く場合は、かなり長持ちすると考えられています。
塗り
塗りに関しては、不透明の均一な塗りはアクリルガッシュ、絵の具の透明感や、厚塗りの筆跡や描写を楽しみたいのならアクリル絵具がおすすめです。
基本的にアクリルガッシュはデザイン的なグラフィックを描くために開発されたので、アクリルガッシュはそのに最も適しているからです。
一方アクリル絵の具は半透明から不透明まで、様々な透明度を持ったツヤありの絵の具で、少し油絵に近い描き方ができたりします。なので、絵画を制作したい場合はアクリル絵の具がおすすめです。とはいえ実際の質感は少しゴムっぽい感じですね。
そしてどちらも乾燥がとても早いのがメリットです。数分から10数分で感想するので、次々上塗りができてしまうんですね。そのため早い段階で細かい細部の描写ができたりします。
発色
発色に関してはどちらも良いですね。ただ、アクリルガッシュは不透明で、明るい色の発色が良く、アクリル絵の具は深い色や、透明感のある色の発色が魅力的なのがポイントです。
・アクリルガッシュの効果的な使い方
アクリルガッシュの効果的な使い方は不透明な絵の具に関しては先ほど説明した平塗りを活かした画面に最適なんですが、水の分量を増やすことで、水彩画に近い描き方もできるんですね。
実際に美大受験デザイン科の試験ではアクリルガッシュの透明と不透明の両方をうまく活かした描き方をするものもあるし、日本画の着彩の試験でも、透明水彩だけでなく、明るい所にアクリルガッシュを使う人もいます。
紙の白では出せない物質的な色を作るためによく使われるんですね。
塗り方も、平たく塗ったり、叩いて綿みたいな質感のグラデーションを作ることができます。
まとめ
ということで今回はアクリルガッシュの特徴とアクリル絵の具の特徴がわかってきたかと思います。二つの絵具を掛け合わせて使うということもできるので、試してみるのもいいですね。
ただ保存を考える場合は、アクリルガッシュの量を減らして使いましょう。ぜひ参考にしてください。
最後までありがとうございます。あなたの活動を応援しています。楽しい1日をお過ごしください。