【油絵の具】黒の絵の具の作り方と使い方で絵の印象が決まる

どうも!Houichiです。元予備校講師で、絵を描いたり、YouTubeで動画を配信しています。

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油絵具で描く絵画作品
油絵の具で描く絵画作品

よく黒絵の具を使うと画面が濁りやすいと言われたりしますよね。でも黒色をうまく使いこなして描かれている作品もありまよね。。。なんで???

本当のところは濁った色や汚い色なんてなくて、濁った汚い物の色が在るだけなんですが、、、

一体黒色が汚く見えてしまう絵と黒色をうまく使った絵の違いはなんなのでしょうか、、、?

今回はそこを考えていきます。

目次
・黒絵の具を綺麗に使う方法
・黒絵の具以外で黒っぽい色を作る方法3選
・黒絵の具の紹介

・黒絵の具を綺麗に使う方法

黒の絵の具をうまく使いこなすのってなかなか難しいですよね。僕も正直、明るめの色を作るために黒絵の具を使う時はうまくいかない時がよくありましたし、今も時々あります。。。

昔、僕は明るい肌の色を作るのに黒の絵の具を使ったことがあるんですが、うまく彩度の調整ができずに欲しい色味を作るのにとても時間がかかったことがありました。

黒絵の具を使うと汚く見える人は、大抵明るさは合っていても、鮮やかさが低すぎるがことが多いんですね。。

それ以来僕は黒色のモチーフ以外はほとんど黒絵の具を使わないようにしました。。

ここで言いたいのは黒の絵の具は染色力が強いので少し混ぜただけで他の色がものすごく黒く染まってしまうことなんですね。

だから黒絵の具を使うときは黒色基調の色味を作る時に使うことをおすすめします

このように使えば、欲しい色はそもそも黒に近いわけなので、染色力のある黒絵の具に他の絵の具を多少混ぜてもそれほど黒色に変化がありません。

つまり色味が崩れにくいんです。。。

絵の具同士の染色力をしっかり理解して絵の具を使うことで無駄に絵の具を使う回数を減らすことができます。

・黒絵の具以外で黒っぽい絵の具を作る方法3選

実のところ僕は黒絵の具以外で黒っぽい色を作ることの方が多いんですね。

黒絵の具ほど黒い色は作れないですが、それでもメリットはやっぱりあって、例えば絵の具によっては染色力が穏やかなので明度と彩度の調整がしやすいことです。

それからモチーフの固有色となじみやすいんですね。

では3パターン作り方を説明するので、それぞれ相性の良い色に合わせて使いましょう。

原則、混ぜて作った黒は使った絵の具の色味とうまくなじみます。

1 青と茶を使って黒を作る

この組み合わせが一番黒っぽい色になりますねバランスよく混ぜればほぼ黒系になります。青と茶の比率を変えれば青っぽくしたり、茶色っぽくしたりできます。

おすすめは青の絵の具は「ウルトラマリン」と茶の絵の具は「バンダイクブラウン」の組み合わせです。

混ぜた色↑

肌の暗い影によく合います。

2 緑と赤を使って黒を作る

この2色は絵の具の種類によって明度の差が大きいと言えますね。。

例えば、青系の透明感のある緑と赤の絵の具は暗く、赤系の緑と赤の絵の具は不透明色が多く、明るめの色です。

<緑と赤を使ってより黒い色を作りたいのであれば、「ビリジャン」と「クリムソンレーキー」をおすすめします。

混ぜた色↑

朝焼けの青の影に使えそうですよね。

<不透明気味で少し明るめの黒いグレーを作りたいのであれば「パーマネントグリーン」と「カドミウムレッド」がおすすめです。

混ぜた色↑

暖かい肌の影に使えそうですよね。。

3 紫と緑を使って黒を作る

この2色を混ぜると青っぽい黒色になります。わりと黒っぽくなります。。

おすすめは紫が「モーブ」(ホルベイン 産)と緑が「ビリジャン」です。

混ぜた色↑

白と混ぜれば雲の影にも使えますね。。

以上3パターンの黒の作り方でした。色々な黒のバリエーションを使いこなして、豊かな色彩を感じる黒を目指しましょー。

・黒絵の具の紹介(油絵の具)

市販の油絵の具黒絵の具には幾つかの種類があって、黒の色味が結構違うんですね。。絵の具の特徴を理解することで用途にあったものを使えるようになります。。

では見ていきましょー。

・アイボリブラック

象牙から作られている黒色です。今は別の牛骨などの材料で象牙の黒に似せて作られています。温かみのある少し茶色がかった黒です。

メーカーによってはまだ象牙を使っているところもあるみたいですね。。。

僕はホルベインのアイボリーブラックを使っています。油分は多めです。

・ピーチブラック

一番黒らしい黒色ですね。黒黒しい黒です。。

昔は桃の種を焼いて顔料にしたことからこのように呼ばれているんですね。現在は縮合アニリン系の顔料で作られているそうです。

こちらも普段ホルベインのものを使っています。油分も中ぐらいです。

・ランプブラック

青みの強い黒色です。油が不完全燃焼した時にできるススが顔料です。質感はマットですね。

メーカーによっては茶色がかったものもあります。。

使っているところを見たことはありますが、使ったことはありません、、、汗

・マーズブラック

アイボリとピーチの間の黒色ですね。アイボリーブラックよりも染色力があります。油分は中ぐらいです。

僕はブロックスのマーズブラックを使っています。

さらに油絵の簡単な技法をを知りたいあなたはこちら⬇️

aurae-technique/

・まとめ

今回は黒絵の具を使うコツと黒絵の具以外の黒色の作り方、黒絵の具の種類について話してみました。

黒絵の具は使いどころさ抑えていれば失敗が減っていくことをなんとなく解っていただけたら嬉しいです。。

最後までありがとうございます。次回の記事でお会いしましょう。

楽しい1日をお過ごしください!

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