油絵の下地って?油絵は何からできているの?画家が話す油絵の成り立ち

どうも!Houichi です。普段は美術予備校で絵を教えつつ、空いた時間に絵を描いています。

僕の専門分野は 油絵 で、この画法は15世紀頃に西洋のフランドル地方で描かれるようになったのですが、皆さんは油絵の成り立ちをご存知ですか???

油絵は幾層にも違う素材が重なってできているのはなんとなくわかるかと思いますが、、、

どういった素材がどういう順番で重なっているのか知らないと自分の描ける絵の幅が狭くなることにつながるので、そうならない為にも油絵の素材について知っておいた方が良いですね。

また油絵の構造の成り立ちを知ることで自分にとって一番描きやすい画面作りに役立てちゃいましょう!

目次
・油絵は支持体、下地、絵の具層の3層構造でできている
・油絵の支持体は主にパネル(木板)とキャンバス(布)である
・下地(地塗り)は水性、半油性、油性の3つがある
・自分に合った支持体と下地を選ぼう!

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・油絵は支持体、下地(地塗り)、絵に具層の3層構造で成り立ってる

油絵は3つの層からできているんですよね~。。そして層と層の関係は非常に密接なんですよ。

一番下の層が1)支持体、その上に2)下地(地塗り)、一番上に3)絵の具層が来ます。

本当はこの上にニスという画面保護層があるんですが、大きく見ればこの3つに含まれるため、割愛します、、、(^_^;)

では1つずつ解説していきますね。。。

1 支持体とは下地と絵の具層を支える下敷きであり、パネルやキャンバスのことを指す
2 下地は支持体と絵の具層の接着剤である
3 絵の具層とは描画をする層である

1 支持体はいわゆる下地と絵の具層を一番下で支える役割をはたすものですね。これが実は一番大事な部分で、この支持体が歪んだり、劣化すると上の絵が描かれている部分も同じ状態の道連れになります、、、(^_^;)

2 下地なんですが、皆さんが油絵を描くときによく耳にするワードかと思いますが、これは地塗りのことです。下地は支持体にくっつき、絵の具層から侵入してくる油や樹脂のようなメディウムを適度に吸収し、絵の具層と結びつきますね。

下地が油やメディウムを吸収する強弱で絵の描き進め方が変わってきます。そして下地の良し悪しで絵の具で描かれた部分の出来が決まりますね。下地も悪いと道連れを喰らいます(^_^;)

そして下地の色調も絵の具層の見え方に大きな影響を与えることも覚えておきましょう! 下地が赤いと赤みの強い画面になるし、青いと上から赤系の色を乗せても青みの印象が強くなります。

3 絵の具層は描画をする層ですね。

絵の具層には1下素描と2下層描き、3上層描きの3種類があります。

基本的な油絵を描くのであれば、この3層を理解し、描けるようになればまず絵が失敗することは無いですね。^^

1 下素描は絵の下図のことで、昔は木炭や墨汁で描かれていた
2 下層描きは主に不透明色で絵のベースとなる明暗と色味をわかり易く描いていく層のことを言う
3 上層描きは透明で鮮やかな絵の具を使い、絵全体の雰囲気を明るく新鮮なものにしてくれる

・油絵の支持体は主にパネル(木板)とキャンバス(布)である

パネル  キャンバス

パネル(木板)

最も古いパネルで描かれた絵って実は、、、、、エジプトのミイラの顔の上にあるのですよ!!なんとミイラの顔の上にパネルが置いてあり、そこに肖像画が描かれているらしんですね!(*~*)

また西洋の油絵でも支持体はパネルから使われていました。中世のはじめから13世紀にかけて、羊皮紙への細密画や壁画が中心だったけれど、13世紀からゴシック期にかけてパネルが使われるようになったんです。

それが現代でも使い続けられていることに驚きですねー。

19世くらいまではパネル(木板)が乾燥し過ぎで剃らないように板の後ろ留め具が埋め込まれていたんですよ。(鳩尾臍、はとおほぞ)木材は木の芯の周りの芯材とよばれる部分が曲がりにくく、よく使われていたそうですね。

でも心配しなくても現代は技術が進んでベニヤ板の合板や木くずを圧縮したタイプのパネルが出てきて、木の曲がる性質をものすごく抑えられるようになりました。

個人的には小作でパネルを使うなら木くずのパーティクルボードがおすすめです。。

便利な世になりましたね。。。^^

キャンバス(布)

時は流れて15世紀、ここでやっとキャンバス(布)が使われるようになったんですよね。

キャンバスの魅力は何と言っても生地の網目模様が工芸的で、描いた絵をより上品な質感にしてくれますね。。

布も細目、中目、粗目と大きく分けると3種類あって、折り方も平織りや綾織など幾つかの種類がありますね。

キャンバスが使われれるようになった理由は、より大きな絵を描く必要が出てきたからなんですよ。。

キャンバスは大作に向いているんですねー。キャンバスの作品だと5メートル近くの作品もあるんですよ!ミュシャの大作は有名ですね。

そしてこのキャンバスが張られているのが木枠ですね。木枠の作りは簡単で小さい作品だと4辺を繋げただけのものが殆どで昔からあまり変わっていません。

大きいものだと枠の間に十字型の桟(さん)やさらに横桟を増やしたりするくらいですね。

・下地(地塗り)は水性、半油性(エマルジョン)、油性の3つがある

油絵の下地には大きく分けて三種類あります。1つ目が水性地、2つ目は半油性地、3つ目は油性地があります。これは発明された時代の順番と同じなんですよ。

それでは特性を見ていきましょう!

1 水性地油分の吸収率が高くパネルで描くのに向いている
2 半油性地(エマルジョン地)-油分の吸収率が程よくパネルとキャンバス両方に使える万能下地
3 油性地非吸収性で油絵中の油絵!描き始めから筆滑りが良く、絵の具の艶が出るため、途中と完成の色味の変化が少ない主にキャンバスに使う

1 水性地は絵の具の油分をよく吸収するので描き始めはマットな質感がします。吸い付くような描き味でデッサンするような感覚で描けると思います。

鉛筆や木炭、チョークなどで線描きがしやすい下地ですね。

下地の柔軟性がないのでパネルの上に使うのがベストですね。キャンバスであれば、薄塗りの下地にしましょう。。

水性地の上の下描きは炭や水性絵の具で描いても面白いですね。。

2 半油性地は 適度な油分の吸収をしてくれるため、多くの画家が使っています。絵の具の艶が出るまで、水性地ほど油を多量に使わなくて済みます

僕が使った感じだと幾分か弾力があって絵の具の接着も良く描きやすいでね。

デメリットとしては市販品があまりないことですかね、、、

3 油性地は作るのは簡単ですが、乾燥に掛かる時間が3週間ほど掛かってしまうのがデメリットです。。

けれど描き味は抜群にいいですね。なによりも、1層目と2層、3層と絵の質感が変化なく、落差がないまま描き進められることが最大のメリットですね。。。

最近だと市販品も出てきて、乾燥も3日ほどですむようにできるので、使うハードルが一気に下がって来ましたね。。

おすすめは、ホルベインのクイックベースですね。。。是非お試しを!

歴史の流れから見ると、15世期の下地は有色絵の具がまだ厚塗りできなかったときに使用されていて、下地の色は白色でした。また下地の白を活かしながら、上から透明色を重ねて複雑な色味を作り上げていったんですね。。

16世紀に差し掛かると絵の具の厚み調整も簡単になり、下地も有色地が主流になっていきましたね。(-_-)色は黄灰色や茶褐色、赤褐色、黒灰色などさまざまですが、モチーフの影色に合った色を使っていましたね。

・まとめ-自分に合った支持体と下地を選ぼう!

結局のところ、まずは使ってみたい支持体と下地を決めて、描いてみて、自分に合うかどうかを決めるのが速いですね。

実際使ってみたら想像と違った、、、なんてこともあるので、知識だけ詰め込まずに行動しましょう!

最後までありがとうございます。

また次回の記事であいましょう、楽しい1日をお過ごしください。

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