どうも!講師のHouichiです。
さて、制作では見比べることが大切です。
明暗の違い、形の違い、色々な要素を見比べていくんですね。
でも、どうして見たいところを見て描いたら具合が良くないのでしょうか??
・どうして見比べるのか?
慣れないうちは一点に集中すると、別の場所はわすれてしまって。全体の中でのバランスが
くずれてしまいがちだからです。
パース1つとっても、片方の角度をずらしたとき、もう片方とのバランスを見比べないなら、
別のところの具合が悪くなってしまいます。
このように、見比べることは絵の全体のバランスをイメージ通りにしていくために
とても大切なんですね。絵や作品は細部と全体が合わさって成立しています。
でも漠然と見比べても前に進まないことがありますので
今回は見比べる時のポイントを3つ取り上げていきたいと思います。
目次
・1色を見比べる
・2形を見比べる
・3ぼ~と見比べる
・1色を見比べる

色を見比べる場合有彩色と無彩色があります。
・有彩色
有彩色の場合は青赤黄などの色味を感じるものを指します。
見比べる時のポイントは【鮮やかさを見極める】ことです。
作った色を試し塗りして、パレットの上の場合と、画面の上の色味の違いを見比べることで、
本当に欲しい色であるかどうかが分かってきます。
慣れないうちは少量を画面に塗って色味を見比べるか、試し塗り用紙に試し塗りして塗ると、見比べやすく、適切な色味に近づけることができます。
・無彩色
無彩色は明暗を見比べることが主です。
明暗対比を見極めることで、モチーフを手前に見せたり、奥に凹ませたりできるんですね。
明暗を見比べる時に注意したいのは、1箇所に意識が集中しする点です。
一つのモチーフの細部の微妙な変化を捉えようとするときは、
全体の影が濃くなる傾向があります。そこで、離れて見た時に、周りのモチーフの
固有色と比べて、自然に明暗や色味に違いが出ているかなど、
全体的に見渡すことで調和のとれた一体感のある画面ができるんですね。
・2形を見比べる

形も色と同じくモチーフ全体の関係を見分けることが重要になってきます。
丸い形に対しての直線のバランスを見たり、比率をしっかり測っていくなど、
形と形の関係を見比べるのが重要になってきます。
例えば、背景とモチーフのシルエットの関係、、輪郭と内側の形のつながりなど、
色々な形に注目しましょう。
もしも見比べることを怠れば、たちまち形が歪んだり、パースペクティブが逆になったり、
さまざまな不具合が起こってしまいます。
・3ぼ~と見比べる

これが本質的には一番大切で、なかなか伝わりにくいところなんですが、
できるだけわかりやすく伝えるならば、
心が動いたかどうかを見つめる様な感覚ですね。
1と2は基本なのですが、もう一歩踏み込んだ魅力を出して、突き抜けるには
やはり、自分のなかに感動があるかどうかが大切です。
基本を全部押さえているけど、なんだかもう一歩足りないことはよくあります。
それは描き方を学んで、自分の中の感動した部分を見つけられていない時です。
【ぼ~と見比べる】ことで、知識に偏りすぎない、モチーフをみた時に感じた新鮮さや驚き、
好奇心を思い出すことができます。つまり、自分の心の動きに意識を向けるような感じです。
ある程度成長した時に陥りがちな問題なので、ぜひ心に留めておきたいところです。
今回は見比べるについて話してきましたが、見比べるが磨かれれば眺めるに変わっていくと
思うんですね。つまり一点を凝視するというより、全てを同時に平等に眺めるような感じですね。
絵の制作を通して、様々な見方を身につけることを願っています。
最後までありがとうございます✨