どうも!講師のHouichiです。
今回は描いた絵を修正することはいいのか?について話していきます。
よく形や色をモチーフい合わせようとしたり、自分がイメージする色を描こうとしたときに、
思い通りにならず、なんども塗り直したり、色を作り直したりすることってありますよね。
特に形に関しては、特殊な能力でもない限り、正確に描くまでにかなりの練習量を必要とします。
その過程で、何度も形を描いては消していくのはごく自然なことで、
巨匠のミケランジェロですら何本もの線を引きながら、正しい線を探っていました。
まずは間違いに気づくこと(客観的にも主観的にも)が大切で、気づくことではじめて本当の意味で修正することができます。
では修正するときは何に注意すればいいのか?そこがわかれば、形の修正を有効活用しながら制作に取り組むことができますよね。
目次
・全部消さない
・全部消すときの意識
・絵が前に進んでいる意識で修正する
・全部消さない
線で形を描くなら、修正するときは線を全部消さないことが重要です。
意外かもしれませんが、間違った線は正しい線と同じくらい重要だからです。
出だしの段階で全部消したら、修正の効果が半減します。
間違った線があれば、それを手がかりに、正しい線を探し出すことができます。
しかし、間違った線がないと、一から測り直していかないといけないので、時間がかかってしまいます。
・全部消す時の意識
全部消すことで、描きやすくなる状況もあります。それは、細部を描く場合と、
線を多く引きすぎた場合、色が違いすぎた場合などが当てはまります。
この場合は潔く全部消しましょう。
僕自身過去に、人物を描いたときに、全然印象が合わなく、何本も線を引いていましたが、
結局あきらめて直したい部分を全部消してみました。すると、気を紛らわす形がなくなったので、新鮮な気分で描き直すことができ、微調整したときよりもずっと早く作業が進んだことがあります。
細部を描く場合どうしても繊細な作業になりがちです。なので、ちょっとの修正でも気を抜けば
はみ出たり、ずれたりします。こういったやり取りで、細部の収拾がつかなくなってしまったら、部分的に全部消しましょう。そうすることで、気持ちをリセットして、描き直すことができます。
絵の具で色を塗る場合は不透明絵の具で、一旦直したい細部を不透明色の平塗りでモチーフに
似たような色味で塗りつぶして、上から修正することができます。
補足として、全部消すのはあくまで時間が許される場合の応急処置で、
癖になってはあまり良くなりません。全消しの癖がつくと、絵が前に進まないことが
増えていくので、基本は線の段階で、何本か引いて、選べる余裕をもって描いた方が良いです。
また色を塗る場合も細部を描く前に、ある程度、薄めに色を塗りながら、徐々に確定していけば、大きく修正する回数は減ります。
一番重要なのは、修正した方が良いときだけ修正するようにしましょう。
意味なく修正すことが問題です。
こういう僕自身も時々全消しして、絵が良くなったことがあります。そういう場合は大抵、描き過ぎたり、絵の雰囲気をガラッと変えたいときに多いですね。
・絵が前に進んでいる意識で修正する
絵の制作では、修正は決してマイナスや後退ではありません。むしろ前進です。
なぜなら、新しい気づきや発見があるから、修正する気になるからです。
この意識で修正することで、無駄を省いて、良い要素を残すことができるようになります。
どこを捨てて、どこを残すのか取捨選択の能力が洗練されます。いわゆる断捨離です。
前に進んでいる意識で修正すれば、やがて修正しているというよりも、
常に描き進めているような感覚になります。そこまでいけば、
流れに乗って制作ができるようになるでしょう。
今回は絵を修正するときの意識の持ちようで、結果が変わることがなんとなくわかっていただければと思います。
最後までありがとうございます。