どうも!講師のHouichi です。
今回は 理解で伸びる「上達サイクル」というテーマで話していきます。
一見単調の繰り返しやつまらない課題、または良く理解できない考え方や描き進め方、
こういった課題は制作を繰り返していくうちに、必ず、ぶつかるものです。
そういった時に重要な考え方が、なぜ です。
なぜそうすると良いのかが分かれば、それを達成させる理由やイメージがつきやすいので、結果的に良い成果を得やすくなるんですね。
今回はその具体的なメリットをを3つ紹介していきたいと思います。
第1段落 “なぜ”を押さえると技術が定着する
第2段落 メリットを意識すると学習効率が倍増する
第3段落 理解が“応用力”を呼び込む
第1段落 “なぜ”を押さえると技術が定着する

「一点透視図法を覚えなさい」と言われて、ただ線を引くだけでは身につきにくいものです。
そこで大切になるのが、上達の秘訣――“奥行きを正確に表すと、
作品が一瞬で説得力を帯びる”という理由――を頭でしっかり理解しておくんですね。
たとえばデッサン課題で、机の上に置かれた箱を描く場面を思い浮かべてください。
消失点を意識しながら線を取ると、空間が自然に立ち上がり、講評で「構造がクリア」と
高評価を得やすくなります。
結果として「評価が上がる=合格に近づく」というメリットが実感できるため、
透視図法の練習が楽しくなり、反復も苦にならないと思いませんか。
こうして“理解→実感→動機づけ”の循環が生まれ、知識が手技へと変わっていくんですね。
第2段落 メリットを意識すると学習効率が倍増する

色彩構成の課題でも同じ原理が働きます。補色関係をただ丸暗記するのではなく、
「補色は互いを引き立て、視線を中心に集める」という具体的なメリットを先に把握しましょう。
たとえば試験本番で「温かみのある色彩構成」を制作する際、橙と青をバランス良く配置すると
視覚効果が強まり、審査員の目を止めやすくなります。
メリットを理解した上で配色を練ると、作業時間を短縮できるだけでなく、
失敗のリスクも減ります。
さらに「時間が浮く→構図を再調整→完成度アップ」という好循環が生まれ、
限られた試験時間でも作品全体をブラッシュアップできるのです。
効率が上がる感覚を味わえば、色彩理論の暗記が「必要だから仕方なく」から
「武器にしたいから覚える」へと変わり、自然と深い定着へつながります。
第3段落 理解が“応用力”を呼び込む

立体課題や複数モチーフの総合表現では、技術の組み合わせが求められます。
ここでも「なぜそれを使うのか」を説明できるかどうかがカギです。
たとえば粘土で人物像を作る際、「骨格を意識して中芯を組むと重量バランスが安定し、
細部の造形に集中できる」という仕組みを理解していると、
途中で手足が崩れる事故を未然に防げます。メリットが明確なので、制作プロセスの優先順位を迷わなくなり、時間配分も的確になります。
さらに模擬試験後に振り返りを行い、「中芯設計→粗削り→面取り→仕上げ」という工程ごとに
効果を検証すれば、抽象的な立体構成で一見複雑に思えるテーマでも、
立体を立たせるという基本は同じなので、応用のフレームワークとして活用できます。
理解が深まるほど応用パターンが増え、未知の課題でも落ち着いてプランニングできる
――これが合格ラインを越える最後の一押しになるんですね。
まとめ
「上達の秘訣」と「そのメリット」を先に腹落ちさせると、練習が“やらされる勉強”から
“武器を磨く作業”に変わります。
理解→実感→動機づけ→反復というサイクルが回り始めれば、透視図法も配色も立体構築も、
ただの知識ではなく即戦力となってくれるでしょう。
受験まで残り時間が少なくても、まずは「なぜ必要で、何が得られるのか?」
を自分の言葉で説明してみてください。その一歩が、合格へ向けた最大の近道になります。
ところで理解・実感・動機づけとありますが、これがすぐに活用できない時があります。
その場合はどうすれば良いのでしょうか?
次回はこの問題に焦点を当てて考えていきたいと思います。
最後までありがとうございます。