どうも!講師のHouichiです。
今回は絵を描く時に上手く道具が扱えないときに、意識することで
道具の良さを引き出して、制作がスムーズに進むことができるようになっていきます。
まず、一番問題が起こりやすい画材は、筆と言えます。デッサンや水彩、油彩に限らず、
描く時には必ず筆の名のつく画材が必須です。
(例外として指で描いたり、滴らせたり、撒き散らす方法は省きます。)
そして筆が上手く扱えていないときは、大抵問題に気づいていない場合が多いんですね。
そのため、まず問題を知ることが大切です。
そして問題は大きく分けて3つあります。
形、筆圧、絵の具(顔料)との比率
この3つのうちの一つでも具合が悪いと、上手くいきません。
目次
・形
・筆圧
・絵の具との比率
形

1つ目の形は大きさも含まれます。極端な話、広い面積を素早く塗りたいのに、
小さい面相筆で重ねるのは得策ではないですよね。毛筆でも鉛筆で描く場合でも、
筆の腹を使い、長いストロークで塗ったほうが速いはずです。
また細部を繊細に滑らかに塗りたい場合は小さい面相筆や
小さい平筆が良いことも分かってきますよね。
これは消しゴムなのどの消す道具も同様です。広い面積は大きめの消しゴム、
細部を消す場合は先の尖った細い消しゴムが良いのは容易に想像できますよね。
さらに大作を作りたいのに、小さな筆だけだと、少し物足りないでしょう。
紙やキャンバスのサイズや、画風に合う下地の質感だってあります。
ゴツゴツした質感を出したい場合は色と明暗で作る以外に、絵の具を盛り上げたり、押し付けたりして表現する方法や、粗めの紙やキャンバスを選ぶという方法もあります。
筆圧

筆圧も大切です。
絵が自由に描ける人はどんな筆を使おうと、自在に筆圧をコントロールしようとします。
強い筆圧や弱い筆圧で明暗や画面に色が付く量を調整したりします。
また、望むなら、一定の筆圧を保つことも大切です。
緩急をつけるもよし、マシーンのように一定に保つこともできる、そんな心がけが大切です。
自分が望むイメージを鮮明イメージするところから始まるんですね。
絵の具(顔料)との比率

絵の具の比率は筆に対しての、絵の具と水、あるいは油絵の場合、絵の具と油の割合です。
(ただし、鉛筆などの画材は筆圧に含まれるので除外します。)
1・水彩で考えてみましょう。例えば、水に対しての絵の具の割合が多いと、
たっぷり含まれているので、厚塗りになりやすいですよね。
また絵の具に対して水の割合が多いとしゃばしゃば(しゃびしゃび?)になって
広く薄く画面に広がっていきます。
しかし、これだけではなく、(筆)と(絵の具➕水)の比率も重要なんですね。
筆に対する絵の具の絶対量も大切ということです。
2・たとえば、薄塗りで乾いた質感を出したい場合は、筆に少量の絵の具と少量の水を
足すわけですが、この場合、絵の具が水よりも、多くなければいけません。
絶対量は少ないけどその中で、しっかり、比率をコントロールするわけです。
3・逆にみずみずしく薄塗りしたい場合は、筆に対して少量の絵の具と水を足しますが、
この時、水は絵の具よりも多くなければいけません。この状況は絵の具が一番少ないんですね。
よくある失敗として、初心者は筆に対しての(絵の具と水)の比率に意識が行きません。
例えば、「水多め」で、と講師が指示しても、それを、絵の具に対しての水の割合にばかり
考えがちですが、実は筆に対しての水の量は意外と少くしたいときもあります。
つまり、3番の表情で描きたいのに、間違って1番の方の大量しゃばしゃばで
画面に塗ってしまうわけです。そうすると塗る面積のコントロールが難しくなるので、
繊細に描くのが難しくなってしまいます。
結果的に細い部分が太くなったり、はみ出したりする原因を作ってしまうわけです。
僕自身、今でも、完璧にはコントロールはできていません。
だから、ものすごく理解ができる部分でもあります。苦笑
今回は道具の扱い方ととても大切だということがわかってきたかと思います。
また、道具の扱い以前に、まずは道具を大切にするところから始めるのが良いでしょう。
制作はじまってからではなく、始まる前に、メンテナンスを済ませておくことで
最高のパフォーマンスができるようになります。
今までの制作を振り返って、今後の改善に役立ててみてください。
最後までありがとうございます。