デッサンで消す効果を最大限に活かすたった1つの方法

デッサンで消す効果を最大限に活かすたった1つの方法

どうも!講師のHouichiです。

今回は「デッサンで消す効果を最大限に活かすたった1つの方法」

というテーマで話していきます。

デッサンを描き始めた頃は形や陰影のトーンを合わせるのに色々苦労することが多いのですが、

形の測り方や見方がまだ曖昧な部分が多く、手も慣れていないので、

どうしても消しゴムで消したり、試行錯誤する作業が増えてしまいますよね。

でもどうせ消すなら消す作業を最大限に活かせたら、もっと有意義な制作になると思うんですね。

実際に指導するときも、もっと使い方の工夫をしたら、より光と空間を感じるデッサンが

描けるのにと思う場面がよくなるので今回はこの記事を書くことにしました。

では消す作業を最大限に活かすための考え方とその考え方と実践するときに、

意識したい3つのポイントを紹介していきます。

・消すことはマイナスではなく、プラスである

・消す強さ

・消す回数

・消し具の形

・消すことはマイナスではなく、プラスである

今回理解して欲しいのはデッサンで消す作業は前に進めるための必要課程であって、

さらに密度を上げるための足し算であるということです。

この考え方があれば、消すときの意識が変わります。

けれどもこの意識を持って実際に消しても、うまくいかないことがあります。

例えば柔らかく明るく影を調整したいのに、思った以上にくっきり消えてしまって、

せっかくかいた調子が台無しになったりすることもあれば、

ハイライトを明るく消したいのに、少しくすんで見えるなどの問題が出てくることがあります。

こういったことを最小限に抑えるために、3つのポイントを押さえていくことが大切になってきます。

・消す強さ

これは練りゴムを使うときによくあることですが、

消す強さと強さの変化、緩急がうまく調整できないと白飛びしたり、

明るさの調節が足りなくなったりすることがあります。

明るい色の幅を足す意識を持っていても筆圧のコントロールがうまくできなければ、

効果は半減します。

例えば、丸い局面の明部の調子幅を調節しようとしたら、消し過ぎで金属のような質感に

なってしまったりすることもよくあります。

これを改善する方法として、消し始めを弱く、途中からだんだん力加減を調整する消し方を

練習するものがあるんですが、回数を重ねればだんだん加減がわかってきます。

また練りゴムを上から押さえて消す方法もあって、これまもう少し簡単にできます。

ただムラができやすいので、何回か押さえて、ムラを抑えるようにしましょう。

・消す回数

消す強さに加えて忘れやすいのが回数です。望む効果を目指して消すんですが、

それがすぐに出ずに、諦めて、あるいは気付かずにいる生徒をたくさん見てきました。

もう数回調整すれば、届くのに、やめてしまうことがあります。

なので何回消せば、あるいはどれ具合の長さを消せば、

ちょうどいい調子になるのか意識して消して見ましょう。

・消し具の形

消し具の形にもこだわることで望む効果に近づけることができます。

錆びた刀では良い仕事はできないんですね。

練りゴムでいえば、先を尖らせて細部を消すのか、広い面積を消すために、

平べったく伸ばしてかすらせながら消すのか、抑えるのか、

必要な作業に必要な形に手で練ってあげるようにしましょう。

練りゴムは練るものです。

プラスチック消しゴムもハイライトや輪郭をクリアーに消すためにあるので、

丸くなったら、カッターで切ったり、消しながら削ったりして、尖らせておきましょう。

消し具を絵を前に進めるための道具として消す作業の意識転換をしつつ、

道具を大切にしながら、制作をすることで理想に一歩近づいていくんですね。

参考にして見てください。

最後までありがとうござます。