どうも!講師のHouichiです。今回は「実技だけじゃない!美大受験で磨ける5つのスキル」
というテーマで話していきます。
確かに美大受験は実技や学科試験の能力を競う試験ですが、解像度を上げていけば、
様々な能力を高める貴重な経験でもあるんですね。
この時期を意識的に捉えて過ごせると結果は自ずとついてくるかと思います。
では具体的に見てみましょう。
1 時間の管理
2 メンタルの管理
3 計画力
4 リサーチ力
5 仮説検証力
1 時間の管理

美大受験は、実技の制作時間と学科の勉強時間が常に取り合いになります。
そこで自然と身につくのが「時間の使い方のうまさ」です。
たとえば6時間の石膏デッサンなら、最初の10分で構図を決め、次の1時間半で大きな明暗を
取り、残りで細部を詰める――というように逆算して区切ります。
自主練習の時はタイマーでアラームを鳴らすと集中が切れにくいのでおすすめです。
学校帰りの電車ではクロッキー、早朝30分は色彩理論、といった
“すき間タイム”の活用も定番です。
こうした習慣は、大学での作品提出や社会人になってからの納期管理でも大助かりです。
2 メンタルの管理

描いても描いても上達を実感できない「停滞期」は誰にでも訪れます。
そんなときは作品を「失敗」と呼ばず「試作」と捉えるだけで、気持ちがずいぶん軽くなります。
スケッチブックの余白に良かった点と改善点を書き出し、「次はここを直そう」
と具体化すると、自己否定のループに陥りにくいです。
また、30分の散歩やストレッチを毎日のルーティンにしておくと、頭がスッと切り替わります。
忙しい時は10分でも結構効果的なので、私自身も取り入れています。
絵などを送り合える友人がいるならばとLINEで“今日の一枚”を送ったり、
見せあったりするのも励みになりますし、知らないうちにフィードバックの
受け取り方も上手になります。
3 計画力

石膏、静物、人物、色彩構成──課題は山盛りです。だから年間・月間・週間と三段階で目標を
立てる「多層プラン」が欠かせません。たとえば「8月末までに静物デッサンA評価」を
ゴールにしたら、授業の質を高めるためにも、自身で目標を立ててみて、
6月はモチーフ研究、7月は質感表現強化、8月はタイムトライアル、と逆算で
ロードマップを作るとかなり効果的です。
Googleカレンダーやアナログ手帳に色分けして書くと、進捗がひと目で分かって便利ですよね。
週末に“振り返り会”を自分に開き、遅れたタスクには予備日を入れるなど、
計画を柔軟に更新できると最強です。
4 リサーチ力

よい作品は深いリサーチから生まれます。過去問や合格作品をチェックするのはもちろん、
大学の教授陣の専門分野、学校が掲げる教育理念まで調べると出題意図がクリアになります。
たとえば京都市立芸大の色彩課題では「日本的情緒」が評価ポイントだと分かれば、
本を読んだり、浮世絵や日本画の展覧会へ足を運んで配色メモを取るのも良いでしょう。
ただしデザインなどを目指したい場合は、デザインに関する本も読んでみるのも効果的です。
情報は集めっぱなしにせず、マインドマップで整理し、スワッチ(色見本)や小さな模型で
“実地検証”すると、リサーチ→制作の流れがスムーズになります。
5 仮説検証力

「この紙は吸水性が高いから、にじみを活かした方が早く陰影が出せるんじゃないか?」
といった仮説を立ててすぐ試す――これが受験生の日常です。
5分でテストピースを試し塗り用の画用紙やスケッチブックに作り、スマホで写真を撮り、
比較して、次の仮説へ。小さな実験を高速で回すことで、
自分なりの“必勝パターン”がどんどんアップデートされます。
このサイクルは大学の作品研究や社会でのプロジェクトの施策にもそのまま活かせるので、
「失敗=データ」と思ってどんどん試した方が得ですよね。
まとめ
美大受験は実技が主役ですが、振り返ってみると
時間管理・メンタル管理・計画力・リサーチ力・仮説検証力 の5つがガッツリ鍛えられます。
どれも大学生活や仕事で役立つ万能スキルばかりで、受験期に培ったコツを
意識して磨き続ければ、制作だけでなく、どんなプロジェクトでも力を発揮できるはずです。
毎日の小さな工夫を積み重ねて、未来の自分をもっと身軽に、
もっとクリエイティブにしていきましょう。
最後までありがとうございます。