美大生あるある!美大に行って良かったこと悪かったことを話します+α美大生の未来についても

どうも!Houichiです。絵を描いたり、絵を教えています。

絵や美術を愛する全ての人のために発信します。

油絵具で描く絵画作品
油絵の具で描く絵画作品

今、美術大学の受験を考えている人は、きっと美大に対して憧れがあって、あるいは将来付きたい職業のために美大を受けたい、物づくりに興味があるのでまず美大に入りたい、そんな思いを心に秘めているんだと思います。

また、美大に興味があったけど結局、別の道を選んだ人も、まだ美大の中身に興味があるかと思います。

僕もそんな美大を目指した若者のひとりでした(今も若いけど・・・?)

僕の場合、計3浪もして美大に入学しました。なので美大に入ってからは、問題意識もそれなりに持って過ごした(学部3年以降・・・)と自負しています。

基本的な大学生活の流れは他の学部と大きくは変わらないんですが、いくつかの点で、例えば独自の教室やカリキュラム、スタイルがあるんですね。またやっぱり、学生の雰囲気が専攻ごとにものすごく違うのも面白かったですね。

では、僕なりに感じた良いところと悪いところ、さらに就職などの話を紹介して、あなたの美大に対する見方や活用の参考になれば嬉しいです!

目次
・美大の良いところ
・美大の悪いところ
・美大生の就職

・美大の良いところ

では美大の良いところを学内設備制度の三つに分けて話していきたいと思います。

人に関して、、、正直、美大生は大半は美術に憧れて入っていながら、どこかアーティストになりきれてない人が大半です。その中で生粋のアーティスト気質の人は稀なんですね。要するに狂った人ですね。大半は狂ったり、カッコつけているフリをしています。

そして4年間かけて本当にこの先、美術を続けていくかどうかを見極める感じですね。

でもだからこそ、意外とみんな普通なんだと、関わる中でお互いの本当の性質を知り、どこか安心感みたいなものが芽生えてきます。

具体的な人間関係の良さとしては、、

・少しルーズなところを許せる人が多い

美大生はみんなそうというわけではないのですが、特に美術科の人は時間にルーズな人が多めですね。ギリギリに教室に入ったり、朝などは遅刻する人がちらほらいたりします。

一見マイナスしかないように感じるんですが、ものを作るということに関しては、一つのことに没頭して、周りのことを忘れることができるという点ではプラスに働いたりするんですね。

事実、先生もちょいルーズな人がいます 笑、先生が講評に時間通りに来ないとか一回ではありませんでした 笑

そんなものだから周りの一般事務の人もそこをなんとなく受け入れ、諦めてくれているという意味で、社会で過ごすよりは暖かい環境であるのは間違いありません。。

・美術界隈の話が通じる人しかいないので話が通じやすい

やっぱり何と言っても美術界隈の話が通じやすいのがありがたいですよね。「この時代のこの作家が〜でさぁ〜」みたいな話をしてもある程度みんな話が共通するので少し呼吸しやすい感じはありますね。。知らなくても興味を持ってくれる可能性も高いですからね。。

高校の時に変わり者扱いされていた時よりは自分が普通に思えてきたりします。(普通科に通っていた人に限りますが、、、)

・変なものを作っても先生に怒られない

中学や高校で授業中に落書きや他のことをしたら怒られますが、美大では先生が話をしている時に、(良くはないですが、)自分に対してでは無ければ、落書きしても怒られません。先生も時々自分のプリントに落書きして生徒に見せたりします。。

こういう気持ちが通じ合えるところは美大の良いところですね。。。

・バイトする時も美大生という特別枠として、失敗しても多めに見てもらえるかも

もれなくバイト先でも変わり者扱いを多少されます。超真面目であれば、そこまではないですが、多少自分の失敗をゆる目にみてくれる気がします。。これに関してはご参考までにというところですね。

・地域で守ってくれたり、優しくしてくれる

やっぱり美大がある地域は、美大生であるというだけで、応援してくれるおじさんやおばさん、おじいさん、おばあさんが結構います。

バイト先では、「絵が上手いだけでも得だよ」なんて言ってくれる店長がいたり、周りは結構美大生を優しく見守ってくれているんですね。。

学内施設

学内施設に関しては、美術科は作業現場みたいな建物で制作し、デザイン科はオフィス見たいな教室を利用します。結構ギャップが大きいですね。他にも具体例として、

・各専攻や各学年ごとのにアトリエという制作場所やが用意されて長居できたり家では制作できないようなサイズの作品を作られる他にも専門施設などで専門的な作業ができる

やっぱり制作や研究に特化したアトリエや工房、コンピュータールームなど設備が自由に使えるのは一番良いと言っても過言ではありません。それは僕が美大を出てめちゃ強く感じました。

卒業したら、条件がよくなければ、学生時代に描けた大作が自分の小さな部屋やアトリエでは制作できない、なんて人もいます。大学の贅沢な撮影場料も卒業すれば自分で支払わなければいけません。

美大生になったら環境をフル活用しましょう!!!

作品展が学内でよくあるので、いつでも作品鑑賞ができる

美大では大体いつも学内で展示があったりします。しかも無制限に何度でも見れるというところは本当にお得です。直近で制作する先生の作品や先輩、同級生、後輩の作品をいつでも鑑賞し、吸収することができます

本当に贅沢な環境ですね。。

資料館で無料作品展ができる

学生の中には金銭面で苦しい人もいるでしょう、そういう人は大学の資料館や展示室を活用しましょう!資料館では審査が通れば、無料で展示ができるんですね。

大体の美大はとても広い資料館のような大きな展示スペースがあるので、大学を出る前に、小さなギャラリーでは出来ない大規模な個展も出来たりしますね

制度

制度も良い部分がたくさんあります。具体的には、

・美大生は交通や活動費の援助や割引が効く

美大生は制度に守られており、交通費であれば新幹線の場合1割から2割の割引があります。画材店、美術館やギャラリーなども割引がもれなく効きます

また企業などの返済不要の奨学金に応募することも出来、活動費をもらえる可能性がありますね。

他にも学生ということで大学の先生の伝で無料で展示活動ができることがありますよ。

・卒業制作展で、ギャラリーに作品を見てもらえるチャンスが増える

美大の卒展で特に関東などでは、ギャラリストや企業が見に来ます。つまり卒展は美術科の学生がギャラリーからスカウトされるかも知れないラッキーなことが起こるイベントなんですね。

なので自分のポートフォリオやSNS 、webサイトのQRコードなどを作品と一緒に置くことをお勧めします。スカウトの数は多くはないですが、圧倒的に作品に自信がある場合は期待してみましょう。。

・美術館年間チケットが使える

僕が通っていた美術系の大学では学費に近くの美術館の年間パスが含まれていました。なので美術館は何回行ってもタダみたいな感覚でいけてしまいますね。。というより行かないと

・美大の悪いところ

美大の悪いところは学び評価の仕方に分けて話していきたいと思います。

人に関しては、誰が悪いということはないんですが、人間関係はどこでも問題が起こってしまうのは世の常ですよね。

なのでここで挙げるとしたら、、やっぱり、先生同士、学生同士の不仲などが起こってしまうのはやっぱりない方が良いですよね。。。

問題は基本、自分が作ってしまったものだと、認めることが改善策だと思っています。これに関しては美大うんぬん関係ない点でしたね。。

学び

学びに関して悪い部分や不満としては

必要単位の中に学びたくない分野を無理やり詰め込まれている

これは大学に行ってまでこのようなシステムになっていることに、僕は少しガッカリしていました。なんと美大なのに1年から2年まで、興味ない義務的な授業が大学にはあるんです。もちろん9割は割と楽しめるのですが、美術を学ぶために大学に行ったのに、化学や数学を強制的に受けさせられるんですよ 怒

このことに関しては他の美大のことはよくわからないですが、少なくとも受けたくない授業が混ぜ込まれているのは事実です。自由に選んで入った大学で、こんな強制があったなんて、、、

まぁ美大に限らず、大学ではこの点さえ乗り越えれば、学びに関してはなんとかなりますね。。

純粋なアーティストとしての生存戦略に必要なビジネスの授業が1割以下 

アーティストになりたい方以外は飛ばして構いませんが、アーティストや画家になりたい方は、この項超重要なので飛ばさないで最後まで読んでください!

さて、デザイン科に関してはデザイン関係の会社に就職が出来る点において美術科よりも将来の現実味があるのですが、美術科は正直あまり、具体的なアーティストになるための方法を教えてくれる授業がありません。

理由としては、作家によってそれぞれのアーティストとしての経歴が様々で、チャンスの掴み方もバラバラです。なのでこれと言った方法を先生は教えてくれません。よくある成功パターンとしては公募展に何回も出品し、入賞して顔を覚えてもらったり、ギャラリストやオーナーに気に入ってもらうとかが多いですね。

つまり制作の実力を省けば、人間関係によるところが大きいと言えます。

なのでそれに恵まれなかったら、アーティストとしての種が実らなくなります。

よく考えればアーティストとして生きていくには、何か作品なり商品を売らなければ、生活はできません。だけど美大ではビジネスの授業がほとんどないんですね。先生は作品を作ることに集中してほしいという、言い訳を申し上げますが、「そんなこと言っても、現実がかかってるんだよ」と言いたくなります。

でもこれは僕たち美大生の課題でもあります。僕たちはものを作りますが、ものをファンやお客さんに届けるということをおろそかにしている怠け者が多いと感じています。つまり、作品という自分の分身なり子供なりの育児放棄をしているということです。

サラリーマンなら会社に従事すればいいのですが、これからの時代、アーティストはそういうわけにはいけません。

日本いおいて、美大生や美大を出たものはサラリーマンみたいに、給料をもらって働く思考では発展しにくい世になっています。趣味で続けてそれで幸せな人もいるのでそれでもいいのですが、

ならば趣味の可能性を広げるために、ビジネスを学んだ方が良いことがあると思うんです。。作品を作るにはお金が必要です。作品を届けるにもお金が必要です。これは人々の信頼関係のお陰で成り立っています。

この項の結論として、アーティストになりたいなら自分でお金のことを学び、ある程度コントロール出来るようになることで、より自分の作品やファンにお返しができると思うんですね。

今すぐ【お金という信用】の勉強をしましょう!!

評価の仕方

評価に関しては悪い部分というより、これから美大に入ってからの制作の評価に関して、美大卒業生の提案として聞いてもらえるとありがたいですね。

具体的には、

制作の評価に一喜一憂しず、ルールを理解した上で自分の感性と行動を信じること

課題の講評や期末の成績発表で評価が悪かったり、低かったりすると、落ち込むこともあるんですが、そんなときに自分が置かれている環境を俯瞰してみたら、意外と気楽になりますし、自分の悩みがちっぽけに思えるようになります。

前提として僕は多くの美大の教授を尊敬しています。その上で話していきますね。

ここで話したいのは、彼らの話の全てが腑に落ちるわけではないことも、また事実だということです。。たった数人の教授に僕ら学生の評価や価値なんか決められないんですね。彼らが言ったことは参考程度で構わないんです。僕たちは彼らの言ったことじゃなく、彼らの生き方や成し遂げたことを学ぶ方がよっぽど価値があると思っています。

なぜなら美大では技術面以外に、テーマやプレゼンによる評価などもあるんですね。そうすると、先生によっても知識の偏りがあるので、彼らができること以外の知識も助言されることもあるわけです。彼らが僕たちに言ったことを彼ら自身ができる保証はどこにもありません

なので、自分の制作した作品を良いと信じていれば、彼らの助言が活かせられれば取り入れ、できなければ、捨てれば良いんです。実験するわけですね。ただし、意見を飲み込まない食わず嫌いでは何も得られないのでそれは避けましょう。

そうするうちにあなたやあなたの作品を気に入ってくれる人が必ず現れます

・美大生の就職

美大生の就職はやっぱり、美術関係の仕事につく人が全体で見れば多いと言えます。ただ美術とデザインではかなり違ってきますね。。

基本デザインは需要が大きいので、デザイン会社や事務所に就職する人が多いですね。

ただファイン系=美術科は一般企業という美術と関係ないところに就職する人が多い印象ですね。大学によってはアルバイトなど、不安定な職につく人の比率が一番大きいところもあるので、文系や理系の学生の感覚からすれば少しずれた感覚がするかと思います。

なので美術科に入る学生は先ほど話した「お金の話」をもう一度振り返り、これからの進路を考えてみてはいかがでしょうか。。

まとめ

今回はライトなものからディープな内容まで、少し落差がある記事になってしまいました。でも噛み砕いて飲み込むことで、必ず活かせることがあると思います。

美大は世間から見れば奇妙な場所に映るかもしれないですが、生き残るためには超現実的な話もしないといけなくなるんですよね、、笑

今回も最後までありがとうございます、あなたの活動を応援しています。楽しい1日をお過ごしください。

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