美大の授業は実技8割、勉強2割、他にも学費などを美術系油画院卒生が解説!

どうも! Houichi です。普段は予備校で絵を教えつつ、絵を描いてます。

美大と言えば絵を描いたり、彫刻、デザイン、工芸、映像など、美術に関することを学べる場所ということはなんとなく知っている人もいるかと思います。

でも美大が具体的にどういうところで、一般的な大学とどう違うのかってっよく分からないこともあるんじゃないですかね?そこで今回は僕が行った大学のことや、美大に行った人の話を元に話していきたいと思います!

目次
・美大は実技8、勉強2割のスケジュールで組まれている

1 実技8:勉強2のメリットは自分で考える独創性を育てられること
2 油画(油絵)専攻は一番学習量が学生個人に委ねられる
・学費は国公立が50万円台、私立が190~200万円台。これを最小限に抑えるには学費減免や奨学金制度を使いましょう
・専門以外の実技や学問も学べる
・専攻ごと、学年ごとにアトリエがあるから困ったときに居場所が確保できる。
・男女比が極端

・まとめ

・美大では実技8割、勉強2割のスケジュールで組まれている

1  実技8:勉強2のメリットは自分で考える独創性を育てられること。

美大は一般的な大学とは違って専門実技に割く時間が多いです。なので、実技がメインの大学といったところでしょうかね。割合として実技8割、勉強その他が2割です。そして美術学科は実技を教えるために各実習で配布する簡単なプリントはありますが、 教科書というものはありません。

理由は教科書で思考を固定するよりも直接描く時間を取るほうが発想や技術の上達に役立つからです。

具体的には先生の講義とプリントで教えるべきポイントを最低限伝え、あとは学生が実技で気づいたことや疑問に思ったことを各々が本を読んだり、実技の実験をしていくことが大切ですね。

学生が各々探しながら学ぶことも大事なんです。

美大は学生一人ひとりが独自の世界観をもった作品を作り上げることを期待しているんですよね。

実技に関しては1,2年で各専攻の基礎を学び、3年で自由課題に取り組み、4年で卒業するために審査用の作品に取り掛かる(卒業制作)といった流れですね。

2  油画(油絵)専攻は一番学習量が学生個人に委ねられる

一般的な大学と大きく違うところが実技を主軸とした授業スタイルなんですが、

各専攻ごとに学べる専門性が大きく違います。そして入学後に最も学生の専門分野の学習量が学生個人に委ねられるのが油画(油絵)専攻です。。

理由として現状の油画専攻は様々なメディアを学ぼうとする人が増えてきているからですね。

油画専攻の学生の中には油絵をきっかけに油絵以外の画材や道具、表現手法を試す人が増えてきているんですよね。

例えば、彫刻の分野に手を伸ばす人もいれば、映像を学ぶ人も出てくる。機械を使い出す人も入れば、パフォーマンスと呼ばれる演技を作品にする人もいる。

空間演出に興味が出てくればインスタレーション作品を作る人も出てくる。もちろんこれらと油絵を組み合わせて展示する人もいます。

僕は、平面作品ですが鏡を貼り付けたりして作品を作ったこともあるし、木彫も少し噛じりましたね。。

僕の作品の細部。鏡を使っている作品。

知り合いの油画の学生はもはや入ってから一度も油絵を描かず、立体作品を作っていた人もいますよ。。。

つまり教科書なんて作れないんですよね(笑)、、

教科書は自分で探すしか無いんです、、そのための環境が美大には揃っています。。

とはいえ絵だけを学びたいのなら絵が描ける人から専門的に学ぶのも近道ですね。。

・学費は国公立が50万円台、私立は190~200万円台。これを最小限に抑えるには学費減免や奨学金制度を活用しましょう。

美大は医大などを除けば一般的な大学よりも学費が高いです。

理由として、アトリエなど制作スペースが広く、工房や室内には専門器具、機材が多いため維持費がかなり掛かります。またモデルなども雇用しているため、その費用もかなり掛かりますね。。

具体的には国公立が50万円台、私立が190~200万円台ですね。

この費用を抑えるには先ず1 学費減免を申請し、2 奨学金に応募しましょう。

ただし、奨学金はできれば給付型にしましょう。

1 学費減免に関しては、したほうがいいですね。

何故ならリスクゼロだからです。

学費減免は簡単ではないですが、申請するにあたって見られる点は成績と世帯収入ですね。もし、成績優秀で世帯主が本人であれば可能性は高いです。もちろん扶養であっても結局収入を元に見るので、そこは変わらないですね。

申請することで学生にデメリットなものは何もないので、ダメ元でチャレンジすれば意外と通ったりするのでおすすめします。

ちなみに僕は学部のときは半額免除出来ました。4分の一免除だったらもっと簡単なので、得しかないですよ。(笑)

2 奨学金制度なんですが、僕がおすすめするのは給付型の奨学金です。

理由としてお金の返済が不要だからです。

貸与型は卒業後に返済をしなければならず、きちんと返済の計画を立てないと生活が困難になる恐れがありますね、、、

主な奨学金制度

*2020年から日本学生支援機構給付型の奨学金制度 JASSO が始まる予定で奨学金に対するハードルがすこし下がると見ています。。

https://www.jasso.go.jp/shogakukin/kyufu/index.html

*他にはクリエイター向けのクマ財団の給付型奨学金があります。25歳までの学生だったら応募できます。https://kuma-foundation.org/

*後、日本文化芸術財団のような大学院生向けの奨学金制度もあります。http://jp-artsfdn.org/scholarship/

・専門以外の実技や学問も学べる

美大では専門以外の実技も学ぶことができます。

例えば油画専攻の学生がデザインを学んだり、また塑像と呼ばれる粘土立体をつくったりとかですね。

僕が行った広島の美術系の大学では油画専攻は塑像の授業がありますよ。

武蔵野美術大学では学部1年生のときに油画専攻とデザイン専攻がお互いの分野を交代で学んだりするそうです。

他にも座学では歴史や哲学入門編、アートマネージメントなどいろいろ基礎的なことは学べますね。

専攻や学年ごとにアトリエがあるから困ったときに居場所を確保できる。

美大生はよくアトリエに引き込もったりします。

ご飯も学食ではなくアトリエで食べることもよくありますね。

一般的な大学だと学生は授業の合間だと外に出てベンチに座るか、図書館にいるかですが、美大だとアトリエに美大生のスペースが用意されています。

空き時間をアトリエで物思いにふけたり、だいたい日中は何時でも制作できたりします。。。もちろんアウトドアな人もいます。

要する自由度が高いわけですね。ゆるいことの裏返しでもありますが、、

男女比が極端

美大は男女比が極端です。割合として、男子2割の女子8割ですね。

デザインだともう少し差が小さめですが、美術系だと明らかな差ですね。。

ハーレムになるかって言えば、人それぞれです。(笑)

まとめ

美術系大学はやっぱり、実技をベースに様々な美的視点を広げることに特化した場所です。

特に実技に対する割合が多くまた専門以外の分野の実技や学問も学べる柔軟さみたいなものがありますね。。

とはいえ、絵を専門的に学びたいのなら様々な方法を調べた上で美大に行く決断をしても良いかと思います。

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